■ 第六回 冬のトルコの旅  イスタンブル U

ちょっと間が開いてしまいましたが、トルコの旅第2弾をお送りします。 今回はトルコの喫茶関係をお知らせしたいと思います。

一番代表的なグランバザールのカフェなどを紹介します。このカフェは日本のTVでも紹介していましたが古くからこのグランバザールのなかにあり旅行者はもちろんですがこのグランバザールに働く人々にもとても重要なカフェです。



カフェのおじさん。。。

この叔父さんは、この店の看板ギャルソン(トルコではなんというのでしょうか?)で、パリのカフェと同じく常連のお客様の名前や好みを覚えていて一日の挨拶をしこの店に毎日仕事を始める前にコーヒーやチャイを飲みに来たりする常連さんに注文をだす。

この店はグランバザールで働く人々の日常の中に入り込んでいるパブリックハウス「英国で言うパブ」なのでしょう。



カフェの中に飾られているサモワール。

今は飾りになっているがもともとは、ロシアから伝わったサモアールで実際に使えるものです。

トルコでは今は2段のポットで入れるようになりました。

方法は一緒で下に入っている熱湯を上にのっているポットの中のお茶を好きな濃さに薄めて飲みます。(この写真では上にポットは乗せてありません)

しかし昔からロシアとのつながりがあり、イスタンブルでトルコ製のサモアールを探すのが大変なほどロシア製品のアンティックのサモワールが色々なところに飾られています。



カフェのお客さん、バックギャモン(ゲーム)で遊んでいるおじさん達。

カフェの常連さんたちは、このようにお茶やコーヒーを飲んだりするだけでなく色々な時間をこの空間のなかで一日を過ごしています。

いつもの場所で、いつものメンバーで!

時には、ゲームをしているとギャラリーが周りを囲んで見学していたりと!!緩やかな時間が流れていていいですね!

日本の喫茶店でこんなことをさせてもらえるなんて考えられませんね!



Salep(サーレップ)のポット?

この中に日本で言う「葛湯のミルク味」というようなものが入っています。この飲み物を「サーレップ」といいます。

トルコでは一般的な飲み物でインスタントの粉も食料品店で売っていますが、ここではちゃんとこのポットの中には「サーレップ」という蘭の一種の根っこから採れるスターチ(でんぷん質)を使って作られていました。

それに砂糖とミルクを加えてかき混ぜて作ります、どろーとした液体の飲み物です。

夏トルコに行った方は見かけません。

イスタンブルの冬はとても寒く、「サーレップ」や熱々の「焼き栗」は冬の風物詩でしょう。

この年の冬もとても寒いので調度葛湯の好きな私にはとてもうれしい飲み物でした。

ちなみにこの粉は伸びるので有名な「ドンドルマ」と呼ばれる伸びるトルコアイスクリームの材料に使われています。



カフェのサーレップ、これはこのカフェのものでたっぷりと上からシナモンが、かかっていました。とてもおいしいです。

前回は数年前に6月にトルコ一周したので初夏の食べ物ばかり目を引きましたが、今回は1月というので大変寒くこのサーレップ何処でも注文してしまいました。

この粉で色々なトルコの伝統菓子を作っている店にも行きました。

ちょうど和菓子屋さんで葛や寒天を使うような使い方をしていました。日本で昔は片栗の花の根っこからでんぷんをとっていて貴重になり馬鈴薯からとったでんぷんで代わりをします。

名前は片栗粉といって「かたくり」で作っていなくてもその名前で売られています。かたくりの花はミニシクラメンのようで最近はあまり都会では見かけませんね!



町のサーレップのおじさんとアンティックのサーレップ・ポット。

町の中で移動販売のサーレップ屋さんに出会いました。町の人に聞くと有名な店で、昔からちゃん本物のサーレップの粉をつかっれいるので一番おいしいとの事です。

早速呼び止めて作ってもらいました。この叔父さんが使っているポットはアンティックで博物館の人から分けてほしいと頼まれるけれど自分はずーット使っているので売らないそうです。

ちなみにこのポットは100年以上たっている古いものだそうです。頑固な職人気質でとってもうれしかったと記憶しています。



町のサーレップ売りのおじさんのサーレップ

一番おいしいかった。

本当におせいじでなく簡単なコップに入っているだけにこの叔父さんの「サーレップ」がおいしかったです。

ぜひトルコに冬に行くことがあるようでしたら旧市街の町を販売して歩いているおじさんをさがして飲んでみてくださいね!



トプカプ宮殿に陳列されているサモワール

トプカプ・コレクションの中にロシアの皇帝よりオスマントルコに贈られたサモワールですがありました。

横にはシルバーのポットも並んでいました。

サモワールは、蒙古のチンギスハンがロシア皇帝にお茶を贈ったという話もありサモワールの原型は蒙古の人たちの屋外で使われている火なべや湯沸しが元では??など考えられます。

火がつくまでに使われる煙突もそのまま名残でしょうか?



グランバザールの Mr Murat の店 「L' orient

Handicraftsの店のサモワールやいろいろなメタル製品。

ここにあるのはすべてロシア製です。トルコ製のものをグランバザールのアンティック街で訪ね歩きましたが、「短い期間トルコで作っていてたけれど、ほとんどはロシアからの輸入のため、高額な割りに製品がよくなく探しても無理」と言われてしまいました。

でもいつか探したいと思っています。

この中の1つがメランジェの店頭に飾ってあります。ここから購入しました。前回紹介したメタルの専門店です。



トプカプ宮殿の敷地の中のレストランに飾られている、サモアール

ここは世界から有名な方が来ると必ず行かれるというレストランなのにロシアのサモワールが飾ってありました。残念です!!でもとってもきれいに磨かれていて華やかでした。

私のチャイ屋さんとトルコのカフェの話はここで終わりたいと思います。





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